2018年5月1日火曜日

アームポーチに入れるバイク用の小型ETCの作成

リターンライダーでDragStar400に乗っていますが、高速道路の料金ゲートで止まって通行料金の支払いをするのは非常に面倒です。一般的に4輪よりも時間がかかるので後ろで待っている車両のことも気になったりします。

そこでETCの利用となるわけですが、ETC車載器には4輪車用と2輪車用の区別があり、4輪車用のETC車載器を2輪車に装着することをセットアップ登録店に依頼してもやってくれないようです。より厳しい使用環境(風雨、振動、温度など)に起因する追加開発費を考慮した2輪車用ETCメーカー保護の観点と、装着作業を実施した店舗側の品質保証の観点より、どうもそういうことになっている様です。

結果的に使用環境の厳しい2輪車用のETC車載器の方が4輪車両用に比較して値段が高くなっています。何とか安く上げる方法はないものかと調べてみると、ありました。
安い4輪車用のETC車載器を購入して軽自動車で登録して自己責任で使用する方法です。いわゆる「自主運用」というものです。

高速道路の料金システムは軽自動車と2輪車は同じ枠ですので、この自主運用は通行料の詐欺には当たりません。法的にも問題になるものではないようです。

私の場合は、高速道路を頻繁に利用するわけではない、耐環境性能が相対的に低い4輪車用ETC車載器を剥き出しのバイクのフレーム周りに取り付けたくない、盗難防止の観点からもできればバイクへの装着は避けたい、ということなどからモバイル式のETCとすることにしました。

思い付くのは、1)タンクバックに装着する、2)腕周りに装着する ですが、DragStarはタンクの上にメーターがあることからタンクバッグ式は諦め、アームポーチに入れて上腕に装着する方式に決めました。電源は006P充電池(9V)を2個接続して18Vで駆動することにしました。4輪車用のETC車載器は12V/24V共用で、実際には10V-32Vで動きますので、これで問題ありません。

腕周りに装着することからETC車載器はできるだけ小型のものを探し、三菱電機のアンテナ・スピーカー一体型のEP-5312BWを購入しました。


006P充電池を直列に接続して一方の+側をマイクロSW経由で電圧計の+側へ、電圧計の-側を他方の006P充電池の-側へ接続。電圧計の+側と-側のそれぞれの接続ポイントにETC車載器の+側、-側を接続しています。

参考までに使用した部品を列記します。

① ETC車載器:三菱電機 アンテナ・スピーカー一体型のEP-5312BW ¥8,142
② 006P充電池:100均 2個で¥216
③ 006P用バッテリースナップ:Keystone233 2本で¥148
④ 小型デジタル電圧計(DC3V~30V):EasyWordMall ¥255
⑤ マイクロSW:LEDジェネリック ¥45
⑥ 工作用木片:100均 ¥108
⑦ プリント基板:uxcell 15x20cmをカットして使用 ¥844
⑧ アームポーチ:NewBalance 15x8.5xマチ1.5cm ¥3,132 (下図)

半田付け作業に必要なものを含めても、およそ¥14,000程でできました。
因みに、上記と同じマイクロSW(LEDジェネリック)を使用する場合、SWの足に長く半田ごてを当てないようにしてください。半田ごてを当て続けるとSW本体が熱で溶けてしまいます。

アームポーチに収納して電源をONにしたところです。


使い方は、ETC用レーンのあるゲートにこれから向かうときにONにしてカードを認識させ、ゲート通過後にOFFにします。ゲート通過1回あたり何分ONにする必要があるかによりますが、最低でも30回位は行けるのではないかと思います。電圧が少なくなってきた場合に備えて百均で予備充電池を購入して携帯しておくと安心です。

部品が揃えば、工作は腕に自信のある方なら半日、素人でも2日あればできます。

興味のある方は是非お試しを!